こんにちは、白沪与荐です。いつもご覧いただきありがとうございます。
今回は無料モニターのお話です。
アンケートに答えたり、使ってみた感想を伝えたりすることで、サンプルやギフト、発売前の商品がただでもらえる無料モニター。
無料であることを疑ってしまうほど素敵なアイテムが手に入ったり、お得なサービスが受けられたりすることも珍しくないため、チャンスがあれば活用したいとお考えの方も多いかもしれません。
しかし気になるのは、「本当に無料なの?」という点ですよね。
後になって高額な料金を請求されたり、驚くような契約を結んだことになっていたりして、怖い思いをしないか心配になります。
そこで、「無料モニターはなぜ無料なのか」。その狙いや、無料モニターを有効活用できるパターンと、そのためのポイントについてまとめました。
無料モニターとは
無料モニターとは、アンケートに回答したり、試供品を使った後に感想や意見をフィードバックします。
そのお礼として、試供品や発売前のアイテム、あまりその企業やアンケートとは関係なさそうなお米や野菜、調味料、日用品などのギフトや現金化できるポイントなどが無料でもらえるサービスです。
無料モニターの元祖ともいえるのが「デパ地下の試食」ですね。
惣菜につまようじが刺してあったり、小さなカップにスイーツの一部が入っていたりして、店頭で「お一つどうぞ!」と笑顔で接客されると、思わず手が伸びてしまう……。
ほとんどの方が、体験している無料モニターだと思います。
パクッと食べたら「美味しい」といいながらもそのまま過ぎ去る人と、「一つちょうだい」といって商品を買う人、子どもにせがまれて仕方なく財布の紐をゆるめる人など、さまざまな反応があります。
昔から、デパ地下以外に商店街やスーパーでもよく見られる光景ですね。
「ネットビジネス系の無料モニター」だとなにか違うことはあるのでしょうか。
ネットビジネスの無料モニターは違う?
何でどう稼ぐかは不明なのですが
「1日1時間の作業で翌月から100万円稼げます!」
「全自動ツールで誰でも簡単に儲かる」
といった宣伝文句で、とりあえずメールアドレスの登録を求めるパターンが典型的です。
モニターと言っても試食とは異なり、動画を見せられたり、個人情報をあの手この手で尋ねられ、それに答えることがモニターとしての役割のように思い込ませるパターンが多いです。
なぜ無料なのか・狙いは?
無料モニターはなぜ無料なのか、その狙いについて解説します。
売上につながる見込み客を獲得するため
先ほどのデパ地下の例で、無料モニターのターゲットとなった人たちのその後の様子をグループに分けてさらに詳しく掘り下げてみましょう。
- 1.ただでもらったまま帰るのは悪いし、商品も悪くないからと思って買う人
- 2.本当に欲しくて自分用に買う人
- 3.とても気に入って家族やご近所、友人の分まで求める人
- 4.またの機会があったら買おうと思いながら買わずに立ち去る人
- 5.口に合わなかったし興味もないから一切買わない人
だいたい以上の5グループのどれかに分類されます。
無料モニターで売上が上がる
さまざまな企業やショップが無料モニターを募集したり、無料サービスを提供したりするのは、新規の売上につながる見込み客獲得のために他なりません。
実際に広告費として計上している企業も多いです。
つまり上記の例で言えば、1~4グループまでが、無料モニターの現実的な成果としてカウントできると考えてよいでしょう。
とりわけ3グループまでは、売り上げとなってすでにリターンが入ってきています。
ちなみに無料というからには、有料もあるのかと疑問に思う方もいるでしょうが、もちろんあります。
本来なら1食500円するレトルト商品を10食分2,000円で売り、アンケートへの回答を求める、といった具合です。
なお、ネットビジネス系の無料モニターの場合は、自分にとって必要なものと教育され、つい手が伸びてしまうケースもあります。
別にこれは悪いわけではありません。普段は思ってもない事かもしれませんが、潜在的に思っていることであるのは事実です。
ビッグデータを取得するため
無料モニターのもう一つの狙いとして挙げられるのが、ビッグデータ取得のためです。
急激に、そして大幅にデジタルシフトが進んだ現在の世界では「データを制する者が勝ち組となる」といっても過言ではありません。
IT、製造業、小売、物流、金融・投資、通信、エネルギー、エンタメ、教育、医療・福祉・・・など、ほぼすべての業界で、ビッグデータは何より貴重な収益源となります。
逆にデータを無視した経営は、今後高い確率で市場から締め出されていくといってよいでしょう。
そのデータソースとなるのが、無料モニターのアンケート結果や、サンプルに対する感想・意見なのです。
それらを直接経営に役立てる企業もあれば、データを販売して収益を得ることをビジネスモデルとしている例もあります。
一見アンケートと関係ない会社の製品やサンプルのプレゼントがあり、実はデータはしっかりとそれらの供給元に流れて活用されているというケースがあるのです。
無料モニターを有効活用できるパターン
続いて、無料モニターを有効活用できるケースについて見ていきましょう。
無料でサンプルを試せる
言うまでもありませんが、無料でサンプルをもらうだけならただの1円も出費はありません。
まさに有効活用そのものといってよいでしょう。
タダで食べられたり、コスメ商品を試せたり、マッサージを受けたりといった具合に、見返りはいっさい求められないため、元手なしでまるごと得をするパターンです。
割引特典やポイント付与など
無料モニターとなることで、サンプルの正規品や同じ会社の関連商品などが、割引価格で購入できることもあります。
「無料モニターでアンケートに応えてくれたら40%引き」「1セット購入の無料モニター様には限定でもう1セットをプレゼント」といった具合です。
体験型の施設やお店なら、無料チケットとかクーポンがプレゼントされたり、アプリ内に大量のポイントが付与されるというパターンもあります。
無料モニターで損するパターンとは?
逆に無料モニターによって損をするのはどのようなケースなのでしょうか。
関係のない別の商品を勧められる
無料モニターとして登録すると、アンケートやフィードバックが一通り終了した後でも、モニターの時とは異なる別の商品などを勧めるべく、繰り返しメールが送られてきたり、なかには電話がかかってきたりすることがあります。
興味がなくても、それらを断ったり、メールを削除したりするのが手間ですし、あまりに何度も続くと精神的にストレスになるケースもあります。
実際に買うとサンプルより粗悪だった
無料モニターの時に印象がよくて、自分でお金を払って購入してみると、サンプルより粗悪品だったり、サービスが雑だったりすることがあり、この場合は、あきらかに損といえるでしょう。
有料モニターも時にはおすすめ
無料モニターを募集している企業には、一流の有名どころやプロ意識に満ちた素晴らしいサービスを提供しているケースも数多くあります。
その場合は、無料モニターのままで辞めてしまう方が、かえって損といえます。
そのような企業は、有料モニターという形で、さらに質の高い商品やサービスを提供していることも珍しくありません。
わずかの負担でワンランク上のリッチな体験ができたり、本来ではありえない組み合わせの商品が味わえたりと実質的にセールや株主優待を受けているのと同じようなお得感が得られるのでおすすめです。
安全に有効利用するためのポイント
最後に、無料モニターを安全かつ有効に利用するためのコツや注意点をお伝えしましょう。
安全なアンケートサイトを利用する
無料と有料に関わらず、安全なアンケートサイトやお試し専用のサイトが数多く存在します。
「リサーチパネル」や「サンプル百貨店」などはその一例です。
大手企業が参加していたり、メディアで紹介されていたりして、比較的安全性が高いのでおすすめです。
ネットビジネス系の無料モニターは、注意しながら応募しましょう。
ビジネスモデルがはっきりせず、どのようにして儲かるのか仕組みが理解できない場合や利用もしていないのに、登録料などの費用を請求してくる場合は、詐欺ですので気をつけてください。
パスワードを使い回さない
アンケートを求められる際に、個人情報を入力するようなケースが出てくるかもしれません。
その際に使うパスワードは同じものを使い回さないようにしましょう。
特に、クレジットカードや銀行口座など重要度の高いものと同じにすると、漏洩したり盗まれたりした場合はリスクが高まるので注意してください。
単純なパスワードを避ける
ありがちな数字や文字だけを並べた単純なパスワードも解読されるおそれがあるので危険です。
生年月日や「1234」「PASS」といったパターンは避けて、少なくとも英数字(大文字と小文字を使う)8文字以上を混ぜたものがよいでしょう。
セキュリティ対策をする
気楽に答えたアンケートや個人の情報は、どのようなルートをたどって誰の手に渡るか分かりません。
見覚えのないメールやSNSのメッセージが届いても開かずに無視するとか、パソコンには信頼できるウイルスソフトを入れておくなどして、セキュリティ対策にも十分配慮するようにしましょう。
まとめ
無料モニターと聞くと、どこか怪しいイメージを抱く方もいるかもしれません。
しかし、安全なものやかえって得するものが、有料モニターも含めて数多く存在します。
むしろモニター形式でアプローチする方が、マーケティング的にみても成果があがるので、大手や名の通った企業が積極的に行っているケースもあります。
無料で大きなチャンスを掴める可能性がありますので、注意しながら行動するようにしましょう。